ポレポレ東中野に映画を

観にいった。今までも、たびたび行こうとしてきっかけを逃し、なんと恥ずかしながら初めて行ったのです。文化人が集まりそうなカフェを横目に地下に降り、開演前のアナウンスが情緒があっていい。

映画は相模原で市民がベトナム戦争に送る戦車を体を張って止めるという1972年の出来事のドキュメンタリー。監督は、12月公演「大人のサティスナイト」を撮ってくださった辻豊史監督。知り合いがかかわらなければ、自分で選ぶ映画ではないから、視野が広まるのが面白いところ。

まず、タイトル前に楽し気な音楽が入り、それで随所に使われる音楽に、ずっと注目、いや、注聴?してしまった。面白い!ウルトラシリーズ観てるみたい。地図もかわいい!

1番印象に残った言葉は、若い女性の「こうやって法律変えちゃうんですよね、日本て」ベトナム戦争で使う戦車を日本で作って運んでいたこともショックだが、法律変えて通しちゃったのは、昔から日本てそうなんだと、残念感。中東に爆撃する飛行機が日本から飛び立ったこともショックだった。

子供の頃、家の前の早稲田通りを学生デモ隊が通っているのを、パレードを見るようにして面白がっていた。あの頃、こういうことが起きていたんだなと。少し前の世代の熱い感じはこういうところからきているんだと。自分は戦争も安保もかかわらなかった世代だ。

「大人のサティスナイト」で私は護憲派のフォトジャーナリストを演じ、実際も護憲派なので、やりやすかったが、自分役ででている伊勢崎さんとなぜ喧嘩になるのかよくわからないままだった。この映画に出ていた伊勢崎さんは、なぜ憲法9条を変えるべきなのかを語られていて、戦争は反対でも9条を変えるべき人の意見がやっとわかった。再演があったら喧嘩できなくなっちゃうかも(笑)

今までポレポレに来なかったことで人生ちょっと損したかなと思うような、間もなく緊急事態に入る前の東京の一夜でした。